鎌倉の森に行こう!『子どもの成長を育む森』幼児期編
人が暮らす生活圏を取り囲むようにして、森がこれほど豊かに生い茂る街も珍しい。鎌倉は歴史的景観の保全を行ってきたその結果として、このように特別な環境が残されることになった。
そして身近な環境であるからこそ、とてもユニークな場としてあるのが、子どもの成長を育ぐくんできた森であるという事実です。ただ、この自然環境と子育てに関心のない家族には、そのような子育てがあることは想像もしていないのではないでしょうか。
20年余り前に始められた、里山の保全活動と子育てという取り組み。さらにそれ以前に始まった、鎌倉風致保存会による森の自然学習と里山整備ボランティアの活動です。

今日の森の活動の最中の一コマとして、このようなお手伝いは、
子どもたちにとっては、またとない愉快な遊びの一つなのです、だからはかどります。
里山の保全活動と子育ては、自主保育というユニークな子育てのシステムを生んで、全国にその実践を伝え広めていきました。鎌倉市内では、今では複数の子育てグループが存在し、保育園、幼稚園も幼児の養育の環境の中心として鎌倉の森をその養育の場としています。
MAP | 鎌倉青空自主保育MAP (wixsite.com)
ドングリを集めて森を育てる活動
どんぐりを植えて苗づくりをするという考えは、だいぶ以前からあり、間伐後の森の再生運動などで行われてきましたが、それは行事の一環としてという装いがあったような。鎌倉の森で始められているのは、さらに一歩進んで、年間を通し、さらに継続して取り組まれていて、それは同時に森の再生も担っている活動でもあるといった、幼児教育の教材を大きく超えた取り組みです。
2020年春から始まり、その1年後である今年2月に園庭で育てた幼樹を移植することができました。そしてすでにには、次のドングリを育てる活動が始まり、年齢をつなぐ活動に育とうとしています。

いろいろな木々と森のお話を紙芝居を通して学んでいます。
現在、ののはな幼稚園、聖路加幼稚園の二つの園で、約50名の園児に参加していただけるようになりました。四季折々に子どもたちは鎌倉の森の体験をして育ち、さらにその森を守り残す活動も行っているのです。

少しいただいてきて、さらに森のお布団だからね、とたくさんの落ち葉もかけてやり、
土が乾いてドングリが困らないようにと、互いに話しながら作業をしてきました。

はれてこれらの苗を森へ帰してあげることになりました。
卒園の記念に植樹を開始。


たっぷりのお水をみんなでかわるがわる水やりして完了です。
この事業は、コスモ石油エコカード基金の助成により実施されています。
鎌倉の森にいこうプロジェクト始動『広町緑地で遊ぶ』
文・写真 ネイチャーライター&フォトグラファー 村田江里子
車いすから「ドングリ見つけた!」広町の森でネイチャーゲーム
カサコソ落ち葉を踏みしめて、ゆっくりと進む車いす。
「ドングリ…!」「ほんとだ、いっぱい…!」「絵になるね」
秋色に染まる鎌倉広町緑地で、11月28日、障がいのある皆さんが、ネイチャーゲームを楽しみました。
このイベントは、さまざまな団体や人が関わりながら、鎌倉の森の未来を一緒に考えていこうと立ち上げられた新プロジェクト「森へ行こう!」の一環。発起人の地球の楽校主宰・長谷川孝一さんの呼びかけで、ネイチャーゲームなどを開催するネイチャーシェアリング協会や、移動サービス協議会、鎌倉広町緑地パートナーズの方々などにより開催されました。



横浜から、鎌倉広町緑地を訪れるまでの移動に、約2時間。駅では駅員さんに板をもってきていただいて電車に乗り、普通の人の3倍の時間をかけていらっしゃいます。車いすで入れるトイレの場所や通りやすい道を確認するなど、スタッフの皆さんは、丁寧な下見や計画、準備を重ねてこられました。
そして、いよいよ当日。西鎌倉駅から、車いすを押す一行が広町の森へ向かい、森へ入ります。
「わあ…!広い森ですね。」
まずはネイチャービンゴ。「足跡」「黄色い花」など、お題が書かれたビンゴ用紙を手に、スタートです。「きれいなお花!」「これはチクチクだね」「アライグマの足跡、見つけた…!」など、自然の素材を見つけるごとに、用紙に〇をつけて…一列揃うと、「ビンゴ!」「面白かった…!」介助の方と、目を合わせてにっこり。


絵画の額縁のような白い四角い枠を手に風景や足元の野の花に当てる、芸術家気分に。「ススキがいいね」「あ、足元にもお花畑…!」「ドングリいっぱいだ」と、思い思いに秋の谷戸の風景を切り取っていきます。


目をつぶって辺りの音を数えると、キーヨキーヨとヒヨドリの声、チャラチャラと流れるせせらぎや、リー、リーと虫の音も。「こんなにいろんな音があるなんて、気づかなかったですね…!」
夢中でワクワク、自然と遊び、童心に帰るひととき。いつしか五感がひらき、研ぎ澄まされて、いつもなら通り過ぎてしまうような何気ない自然の中に、たくさんの気づきをいただきます。

車いすから手を伸ばし、匂いをかぎ、耳をすませて…キラリと輝く皆さんの瞳が、胸に響きます。
「発語が困難な方も、私たちと考えていることは一緒。とても、感性豊かな方々なんです。」と、横浜移動サービス協会の田中さんはおっしゃいます。
森と人を想うさまざまな団体、そして人々の想いと力が集まって実現した、このかけがえのない、大切な時間。谷戸の豊かな秋の自然とふれあい、いきいきと輝く皆さんの笑顔、それを眺めるスタッフの方々の慈しみに満ちたあたたかいまなざしが、この会の深い意義を物語ります。
こんなすてきな機会が、またこれからも続いて、その輪が広がっていきますように。皆さんの笑顔の中に、新たな未来への希望の道が見えた、秋の1日でした。


「障がい者本人が楽しむと、家族も本当にいい顔になるんですよね。これを機に、いろんな障がい者の人を、ここに連れてきたい。これを機に、のちのち自分でも楽しめるようになってもらえたら…」と、移動サービス協議会の田中さん。
「楽しそう!いろんな人が集まるようになるといいですね…!」とネイチャーシェアリング協会の三好さんの笑顔がほころびます。
豊かな森が残る鎌倉。私たちは、きれいな空気や、しっとりとした緑に包まれた景観、四季の自然を感じ心豊かに過ごせる場など、さまざまな恩恵をいただいて暮らしています。しかし、近代化が進む中、私たちが身近な自然と実際にふれあう機会は、減ってしまっているのが現状。人の目が届かないままの状態では、やがて森は荒れてしまい、本来の地域の自然生態系の姿も、失われてしまいます。
地域の豊かな自然環境を将来世代に守り伝えていくには、私たち市民が、森に興味関心をもち、理解し、向き合うことから。
さまざまな方々、障がいのある方も含めて、多くの方に森に関心をもっていただくことで、かけがえのない鎌倉の森を未来に引き継ぐいしづえとしたい…持続可能な「森と人」の地域文化の開花に向けて、エントランスホール・入口のような役割をもつのが、この市民連携による活動「森へ行こう!」プロジェクトです。
鎌倉市の森は、昨年秋の台風で大きな被害を受けたこともあり、森への人々の想いが、高まりつつあります。NPOセンターでは昨年、森をテーマにした市民活動団体の懇話会が開かれ、今年秋にも、市民活動フェスティバルで森やSDGsをテーマにしたディスカッションが行われました。鎌倉市緑の基本計画も改定の時期に当たり、森と人との新たな関わりの潮流が生まれてきています。
「森へ行こう!」プロジェクト発起人である、地球の楽校主宰・長谷川孝一さんは、団体・サークル・個人・行政が互いに納得できるアクションプランを生み出し、連携して森に集うイベントをデザインし、四季折々に実施していきたい、と、ワクワクするようなダイナミックな構想の実現に向けて、団体と行政、人をつなげる動きを始動されています。

今回のイベントで連携しているのは、公益財団法人 日本シェアリングネイチャー協会、「Bamboo Kamakura~鎌倉の森を残し伝える会」、鎌倉市市民活動センター、鎌倉広町緑地指定管理者「鎌倉広町パートナーズ」、「県立特別支援学校教諭星野英俊先生&養護学校卒業生のパフォーマンスグループ「はっぱオールスターズ」の皆さん、認定NPO法人横浜移動サービス協議会…の方々。
鎌倉広町緑地の指定管理者である鎌倉広町パートナーズの望月さんによると、鎌倉広町緑地は都市公園として、利用者にいろいろなサービスを提供する役割をもつといいます。これまでも、鎌倉広町緑地では、県のトラスト財団と連携し、園内を歩いてグリーンリースづくりをしたり、草をつんで野草茶を飲む会などが催されてきました。従来、学校の子どもたちが訪れ緑地を楽しむ活動が多かったのですが、大人も楽しむという発想もあれば…と考えていたといいます。
「畑…!」「ドングリいっぱいだ」と、思いおもいに秋の谷戸の風景を切り取っていきます。
「こうして、行政や市民、団体が連携し、障がいのある方が参加できるプログラムをはじめ、どんな人も森へ訪れるきっかけづくりをして、どんどん、面白いことをやっていきたい…今までは団体も個人も行政も、それぞれ別に動いてきたけれど、森の担い手の後継者不足も課題となる中、この新たな動きで、良いきっかけ作りをしたいんです」と長谷川さんは語ります。
「障がいある人もない人も集まって、いろいろな人が森のあり方を、管理の仕方も含めビジョンをもって、みんなの総意で『今』大切な取り組みを進めていきたい」…と、空を見据えておっしゃいます。
春夏秋冬…障がいのある方の自然体験や、親子でそうめん流し、タケノコ間伐に尾根道ハイキングなど…森と人とをつなぐワクワクのイベントが、これから次々と開催されていく予定…!
生きものたちの息吹あふれる森を未来へ…これから、さまざまな人や団体、行政が、一緒に楽しみながら、かけがえない鎌倉の森を、未来へ引き継ぐイベントデザイン・プロジェクトが、始まります!どうぞお楽しみに、そして、あなたも楽しい森の輪に、どうぞご一緒くださいね。
この事業は、コスモ石油エコカード基金の助成により実施されています。
潮だまりの センス・オブ・ワンダー
潮だまりの
センス・オブ・ワンダー
鎌倉のネイチャーガイド村田江里子 さんの最新ブログです。
https://nature-and-science.jp/kamakura09/?fbclid=IwAR1ZmgvYc-ynpWX0bNFQwR5FUBLYhxkJeAUb8_SUBa_MzOkobJlTvUv9pNs#page-4
Writer 村田 江里子 Eriko Murata

鎌倉フラワー&ネイチャーガイド。鎌倉の自然と遊び育つ。日本生態系協会職員・鎌倉市広報課編集嘱託員を経てフリー。環境省環境カウンセラー・森林インストラクター。鎌倉市環境審議会委員。著書に『花をたずねて鎌倉歩き』(学習研究社)がある。「人は自然に生かされている生きものの一員。「楽しい」「好き」「大切にしたい」の想いをはぐくむことで、自然あふれるすてきなまちを未来に引き継ぐいしづえとしたい」と、鎌倉の花や自然、歴史を楽しむ講座「花をたずねて鎌倉歩き」を主宰し14年を迎える。「小さな魚たちやカニ……きらめく命あふれる潮だまりは、『わあ…!』と夢中で子どもに帰れる場所。未来を生きる子どもたちにも、母なる自然の中で生きものたちと遊んでほしいと願っていましたが、そうした磯遊びを楽しみたいという人が増えるあまりに、海の生きものが減っていると知り、驚き、残念に思いました。でも、私たちが少し我慢して、生きものの気持ちになって海と親しむ場所を選んでいけば……やがてまた、命あふれる磯は戻ってくるに違いありません。」
https://ameblo.jp/ecohanablog
竹ベラワークショップ 竹を使った調理用ヘラ作り
【竹べら作りワークショップ】
極楽寺のアナン邸にて青竹から作る竹べら作りのワークショップを開催しました。アナン家3代目でスパイス料理研究家のバラッツさんより、調理に使うヘラ作りを教えてほしいというオーダーがありました。昨年より竹とスパイスのイベントを共催してきましたが、今年は予定していた企画が実施できていないことから、こんな展開もやりたかった、と二つ返事で急きょ準備をし開催致しました。ですので、公募はしないで少人数での開催となりましたが、今後のイベントに繋げる企画としました。
皆さん思う以上に熱心でしかもお上手で、とても楽しみながら手際良く自分のへらを作成していらっしゃいました。こんなに竹に興味を持てる方々がいるのだという事もわかり、チャレンジしてみて良かったとBKスタッフ一同大いに喜こんでいます。
普段あまり使う機会のない竹用のこぎり、竹用の鉈、カービングナイフなどの道具の便利さに驚いて道具事態にも関心が集まりました。翌日早速ナイフを入手された方や、今後も続けたいと仰ってくださる方がいらして私たちも嬉しく感じました。
集中すること4時間、気がつくと夕方5時になっていました!笑
時間内に完成とはいきませんでしたが、とりあえずの形になり、
個性豊かな作品が出来上がりました。
このような作業は、集中とリラックスが含まれていて、心理療法として素晴らしい効果があると考えられています。慣れてくると脳が一種の瞑想状態になるからで、さらに自分だけのものがつくられていく過程は、自己達成感を醸成することにも繋がるとか。みなさんの笑顔が自然体で素敵だったのはそれがあったからでしょうか。
そして、こうして竹や道具を手に取り何かの形作りに繋げながら、一休さんのように竹について考え、アイデアを練っていきたいと思いました。
お疲れ様でした!
アナン邸
http://www.e-anan.net/
この活動は、コスモ石油エコカード基金会員の皆さまからの助成を頂いています。
竹の子のインド料理と森と竹林を考える会ご報告
Bamboo Kamakura~鎌倉の森を残し伝える会 第2回イベント
前回は「竹の子を掘って森と竹林を考える会」を実施しました。その第2回目は、「竹の子のインド料理と森と竹林を考える会」です。この問題に皆さんがどのくらい関心を示していただけるのか、私たちと地域のステークホルダーが知恵を絞りあい実現させたのがこの第2弾です。
インドに竹の子料理文化??こんな奇想天外で事実でもある着想から多くの方に興味を引き出して、さらに森と竹林のお話を聞いていただこうというものです。
30名以上の方々が鎌倉、藤沢、逗子、葉山、遠く都内からも駆けつけてくださり、前回に続きて、皆さんの興味関心が広くあることを知ることができた集いでした。ありがとうございました。
当日のイベントレシピです!
会場は、築百年の古民家。インドの香辛料会社のアナン邸をお借りしてのイベントです。料理講師は、スパイス料理研究家でアナンコーポレーション三代目バラッツ氏。
全体企画とMCを当団体の若き新鋭、清水回が担当しました。
バラッツ先生レクチャーの元、調理をグループワークで進行です。最初は互いに自己紹介、それぞれに参加の動機など披露したらグループ名を決めて開始です。このパートは、後半のレクチャーに大きく貢献してくれました。
完成したら互いにシェアして食べ比べました。どれも美味しい仕上がり。レシピと材料は全く同じですが、味が違うのが不思議。そこに竹の子がまざわりがあって新鮮な食感が楽しい!
最後は、清水回MCによる森と竹林のプレゼンテーション&意見交換です。
パワーポンとによるプレゼンテーションから皆さんの参加意識は高く、竹の子のインド料理をつくった仲間同士の絆は、この問題理解に向けてたワークショップの大きな後押しをしてくれたようです。
参加いただいた方には、すでに竹林の問題、竹の文化など、興味をお持ちの方も多く、1時間にわたる対話が続いて実り多いものになりました。
参加いただいた皆さま、定員オーバーで参加できなかった皆さま、これからも続きます、次回もよろしくお願い致します。
【次回予告】
第3弾は、「アースデイ鎌倉」SDGsで考える、交流する!
7月714日Bamboo Kamakura~鎌倉の森を残し伝える会のブースをだします。ふたたび竹で作って遊ぼう。楽器作りとみんなで演奏をします。7日のSDGs七夕飾りも観に来てくださいね。
第4弾は、皆さんと構想しました、流しそうめんとインド料理の集いです。その後の竹林間伐と幼樹の保護作業の報告もさせていただきます。
実施予定:7月28日!
8月後半には竹林と森を考えるミニシンポやります!この問題を様々な視点から掘り下げ、問題の視える化にチャレンジします。
内容詳細は、このホームページとFaceBooknのBamboo Kamakuraに掲載されますのでチェックをお願いします。
※この活動は、コスモカード会員の皆様からの助成をいただいて実施している事業です※
大学の社会貢献事業との連携 湘南工科大学単位取得制度
研修テーマ:竹林間伐と森の再生
【 活動概要 】
社会貢献活動研修して、湘南工科大から4名の学生を迎えました。50時間以上の実習(5H × 10days)を通して単位を取得していただく大学連携事業です。単に労働の提供ではなく、この事業はどのような計画で行われ、どのような社会的役割があるのかをガイダンスで共有してから実施するものです。
規定時間終了後は、この経験をふりかえり、内容、果たした役割をまとめて、大学内でその意義と成果を発表します。これまでの例では、当団体の活動に継続して参加する学生も出てきています。
9:00 集合
自己紹介、概要説明
10:00 オリエンテーション
活動概要をパワーポイントによりガイダンス
現在の活動と今後の目標を説明
これを受けて全員でディスカッション
11:00 森へ移動
竹林間伐作業、前半は若竹折り、後半は2名一組で間伐作業
12:30 昼食
13:30 竹林間伐作業:2人一組の作業。
15:30 解散
ご苦労様でした。きっと立派な山師になれそうですよ。
※この活動は、コスモカード会員の皆様からの助成をいただいて実施
している事業です※
「Bamboo Kamakura~鎌倉の森を残し伝える会」
第1回「竹の子を掘り、竹林と森の関係を考える会」の活動報告
鎌倉や都内からいらっしゃった方々と一緒に、鎌倉での森の再生ために、「Bamboo Kamakura~鎌倉の森を残し伝える会」として新たなイベントをスタートさせることができました。当所は、何人の参加をいただけるかと心配していたのですが、都内からも申し故意があるなど、最終的な参加人数は前半が28名! 受付数40名でしたので、 急きょ午後の部を設定して 12名の方が活動を致しました。
※この事業は、コスモス石油エコカード基金の会員の皆様からの助成により運営しています※
●Bamboo Kamakuraのあれこれ
鎌倉という地域を主に、環境教育を面白く子どもたちと展開する「地球の楽校」の大人である、長谷川さんが竹と「森の再生」がどのように関係しているのかのお話をしてくれました。
現在、日本の多くの地域で竹が繁殖し、元々あった森の他の木々が朽ちてしまっているという現状があります。その問題点は、孟宗竹が広がると「森の生物多様性の低下」につながるということ。また、温暖化への貢献を考えても照葉樹林の有効性が高いことなどを考えなければなりません。
その問題を、地域や竹に興味のある人々に伝えることが今後の「Bamboo Kamakura~鎌倉の森を残し伝える会」のミッションです。
今、鎌倉という地域から森の多様性を考え行動することは、地域から地球をCARE(世話する)運動を広げていくことなのかなとも思っています。(むしろ、人間がcareされてる地球をもっと気遣うという言葉を使った方が正しい?)
●第一回のイベント
当日は、グループをつくるところから始まったのですが、最初はみなさん緊張されていたようで、楽しくイベントが終えられるかなとも思っていましたが、竹の子掘りが始まると、森のあちこちから
笑い声や、「掘れた!」の声が。
イベントの最後には、当会ががなぜこの活動に関わるのかをお伝えすることもできました。
わたしたちが目指している多様な生物がいる森の再生は、一人だけでやるのでは気の遠くなるような道のりです。竹のことを少しでも身近に、そして、肩の力を抜いて楽しめる人のあつまる場をこれからも継続して作っていきます。
「Bamboo Kamakura~鎌倉の森を残し伝える会」は限られた人の場ではなく、オープンな場です。
来週の土曜日はここの森で採れた竹の子を使って、おいしいインド料理をみんなで囲みましょう〜! 鎌倉の森のお話の続きもまたさせていただきます。
2019年5月4日(土) 事務局長:清水 回
※この活動は、コスモカード会員の皆様からの助成をいただいて実施している事業です※
国立公園伊豆諸島2018‘ 連携シンポジウム 持続可能な未来に向けての対話
国立公園伊豆諸島2018‘ 連携シンポジウム
「伊豆諸島の自然保護とかつよう」
主催:環境省国立公園課・伊豆大島国立公園事務所
2月18日(月)ビジョンセンター浜松にて開催されました。定員50名いっぱいになり会場は熱気に包まれました。
プログラムは、二部構成で、第一部は、伊豆諸島でこれまで実施されてきた自然の保護と活用に関する概要、そして3つの事例を時間いっぱいまであつくご報告いただきました。
国立公園の概要 環境省大島公園事務所 武藤氏
事例紹介①伊豆大島ジオパーク推進委員会 臼井氏
事例紹介② 三宅島自然ガイドキュルル 菊地氏
事例紹介③ 伊豆諸島自然史研究会(八丈島)岩﨑氏
国立公園の植物 伊豆諸島植生研究グループ 上條氏
第二部は、このプレゼンテーションを受けて「伊豆諸島のサスティナビリティ」をテーマにワークショップ。地球の楽校の長谷川が担当しました。
4つの問いかけを用意し、これをキーワードにしてフリーディスカッションをして頂くという進行です。真ん中に円卓くんという丸い記録ボードを囲み、5名10グループをつくっていただいて開始。井戸端風会議の感じで進められることから、自由な対話から様々な意見が飛び出しくる方法です。時間内では収まらずみなさんなかなか話が止まらず。
尚、この記録の結果をうまくまとめて、皆さんにフィードバックできるよう、あるいは、引き続きこのような集まりが企画できないかなど、主催者ふりかえりミーティングにおいて、今後についても話しあわれています。この熱気を伊豆諸島の島々に!