大学サポート事業 「東京大学大学院滑川流域研究演習」 始まる
大学サポート事業
「東京大学大学院滑川流域研究演習」始まる
次年度より旧鎌倉市内に広がる滑川流域が、東京大学大学院新領域創成科学研究科の演習フィールドに選ばれました。社会学、教育学、地質学他の研究指導教員が工学部系院生を対象に、次の目標を掲げて運営される教育デザインプロジェクトです。
「気候変動や災害リスクに対して地域社会の社会的・生態学的弾力性をどのように高めることができるのか。この問いに実践的に答えるために、歴史的に多様かつ複雑に連関しながら組み上がっている人―社会―自然システムを読み解く力と、その読み解きを支え、具体的に策を練るための技術を身につける」
地球の楽校は、地域紹介とディスカッションに参加、演習時のコーディネート、演習サポートを行います。先日はこれに先立ちプレ授業が行われました。鎌倉で積み上げてきました経験や知識が、このような形で活かされることはうれしい限り、来年の本格稼働が楽しみです。 プレ授業の教授は、このプロジェクトの主任教員徳永朋祥先生(東京大学大学院新領域創成科学研究科 環境システム学専攻)です。
実習日は、9月20・21日。内容は次の通りでした。(協力:鎌倉市導水路管理課) ①滑川のこれまでの洪水の実態の解明、その評価方法を検討する。それらに基づく洪水対策のあり方について提案を行う。
②実際に鎌倉を訪問し、河川形状(河川縦断形状)がどのようになっているかを計測し、鎌倉地域の発達の経緯との関連を考察することを通し、地域の適切な開発や保全についても検討を行う。 学生の皆さんは工学部ですが、所属する専攻科はそれぞれで、しかもこの川の実習に関係することのない研究ばかりです。その中には中国とタイからの留学生がそれぞれ一人参加、しかし皆同年代なので国の違いによる壁はあまりないようで、つかの間のクラスメイトですが、とても和気あいあいとやっています。お国に代えればキャリア組の学生たちです。それだけに、力添えをさせてもらいたいと真剣に思うわけです。